福を呼ぶトラフグブログ

田舎の魚飼いが思ったことを書いていきます。温泉でトラフグ養殖してます。

養殖魚はデリケート

こんにちは、トラフグです。

今日は僕の仕事の話を少ししようと思います。

魚を生きたまま運ぶ

私は普段、魚の養殖の仕事をしているのですが
他の養殖場へ魚を生きたまま、車で運ぶことがあります。

一見簡単そうに見えるのですが、注意すべきポイントがたくさんあります。

そもそもどうやって運ぶのか

私の職場では、ワンボックスカーに水槽を乗せ
水を入れたあと、魚を入れて運びます。

だれでも準備することができる簡単な設備です。

水質の確認

魚は水質の変化にとても敏感な生き物です。

水温やpHが大きく変化すると、ストレスを感じ
最悪の場合、死に至ることもあります。

魚の運ぶ時に使う水は、それまで魚が生活していた水の水質に
できるだけ近づける必要があります。

酸素の供給

魚も当然、酸素が必要です。

水槽の中でエアレーションを行い、酸素を供給します。

魚を入れすぎない

魚は「密度」に対しても敏感に反応し、過密になると酸欠で死亡してしまいます。

魚の大きさを元に適正な投入尾数を決める必要があります。

振動によるストレス

魚を積み込み、目的地へと車を走らせるわけですが
ここでも注意点があります。

運転中の車の振動も魚にとってはストレスになるため、なるべく平坦な道を走る必要があります。

1番辛いこと

1番辛いのは、お客さんに「魚を生きたまま運ぶこと」の大変さが伝わらないことです。

「水槽積んで、水入れて、魚入れればいいんでしょ?」と思っている人も少なくありません。

運ぶ側にとっても、プレッシャーのかかる作業の1つです。

魚を生きたまま購入する方には運ぶ人の苦労を分かってほしい

活魚を使った飲食店や養殖業で働いている方なら
魚を生きたまま買うことがあるのではないでしょうか。

今後、生きた魚を買うときは、運んでくれた方に対する感謝の気持ちを忘れないようにしましょう。